【堆肥選びにお困りの方】皆さん堆肥を何となく買っていませんか?あなたが使う正しい堆肥の選び方。
今回紹介するカーメン君ガーデンチャンネルの動画はこちらです。
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今回は堆肥を知らない方。
良い土を作りたい方。
堆肥選びにお困りの方。
植物を健全に育てるためには、植物が育つ土を良くするこれが最も理にかなっています。
植物は、根っこがしっかり生えないと成長できません。
たくさんの根っこが生えることにより、水分や養分をよりたくさんとることができ、地上部の、葉っぱや茎、花や実をたくさん付けれるようになります。
土には植物が育つ土と、植物が育たない土があります。
また、お庭や花壇の場合、土は何もしないと毎年毎年劣化していきます。
良い土にするには、都度都度栄養補給をしないといけません。
その栄養補給となるのが、堆肥です。
ただ、堆肥も園芸店やホームセンターにはたくさんの種類があり、どれを使ったら良いか分からない。そう思っている方も多いと思います。
今回は、そんな園芸店やホームセンターで販売している堆肥の性能を、初心者の方にも分かりやすく説明し、あなたが選ぶべき堆肥の種類ここまでズバリお答えします。
もう今日からは、堆肥選びに迷うことはありません。
皆さん、堆肥を何となく買っていませんか?
何となく腐葉土や牛ふんを、何となく土に混ぜると改良できると思い、何となくの量を何となく入れ、何となく安い堆肥を購入しているかと思います。
堆肥の特徴を知ることによって、あなたのお庭や畑に最適な堆肥は必ず見つかります。
効果的、効率的な堆肥を選ぶ事により、コストパフォーマンスも上がります。
もう何となくの堆肥選びはやめましょう。
あなたが知っているようで知らない、堆肥の世界。
では早速いきましょう。
堆肥とは
藁やクズやごみ、また排泄物、落ち葉などを積み重ねて発酵させた肥料とあります。
肥料は皆さんがよく知っている、上からまくだけの肥料とは少しテイストが違い、堆肥は植物に栄養を与えながらもその土をも良くするという効果があります。
そのような材料だと思ってください。
堆肥を入れないといけない土はどんな土か
カチカチの土、ベタベタの土、水たまりができてしまうような土、さらさらすぎる土、栄養分がなく植物が育たない土、長年放置されている土などです。
土は、何もしないと毎年毎年劣化してゆき、水捌けが悪くなり、栄養分もどんどん、どんどんなくなっていきます。
土壌改良は都度都度必要な園芸作業だと覚えておいてください。
土壌改良に堆肥を使う理由が、大きく分けて3つあります。
1つ目 水はけ、水もちの改善
堆肥を入れることで、物理的に水はけ、水もちを改善することができます。
堆肥の種類では、木の幹を素材にするものと、落ち葉を素材にするような堆肥もあります。
このような堆肥は、その素材自体が粗い目の有機物となっております。
素材自体が、水はけ、水もちもいい素材になるので土と混ざる事により、簡単に改善することができます。
また、堆肥を使う1番の理由は、土の中の微生物の活性化です。
土の中には、たくさんの微生物と言われる虫さんたちがいます。
この生き物は、地上部の有機物や地中の有機物を分解、餌として活動しています。
自然の中で、虫の死骸や落ち葉がなくなっているのは、全て微生物たちが分解をしてくれています。
この微生物が、土の中の水はけ、水もちを改善してくれます。
ただ、この微生物自体が、水はけや水もちがいいわけではありません。
有機物の堆肥は、微生物のご馳走になります。
この有機物の堆肥が土に混ざると、微生物が活性化します。
微生物の数も増えます。
微生物が有機物を分解するときに、のりのような分泌物を出します。
これが細かい粒子の土たちを、ある程度の粒に固めてくれます。
土の中の砂状の粒子が、粒になることで、隙間ができるようになります。
隙間ができると、水がスーと下まで流れるようになります。
また、粒と粒の間の隙間に、帳面張力により水を残すということもできるようになります。
こうして、水はけと水もちを改善できます。
堆肥の素材としての改善と、微生物たちが出すのり状の粒効果、このダブルの効果で、改善することができます。
2つ目 栄養補給
肥料には、化学的にできた化学肥料と有機物でできた有機肥料があります。
化学肥料と有機肥料は効き方が違います。
有機肥料
植物が直接その有機肥料の栄養分を吸収することができません。
どのように有機肥料を吸収するかというと、先に微生物が分解し、分解したものを植物が栄養分として吸収できるようになります。
そのため、有機肥料はまいても、すぐに効果を発揮しません。
化学肥料
化学肥料は、有機肥料と違い微生物に分解してもらう必要がないため、ダイレクトで効果を発揮します。
素早く効くのは、化学肥料です。
これだけ聞くと、化学肥料の方がいいと思うと思います。
ただ、化学肥料は植物にはすぐに効くんですが、微生物の餌にはならないため、土の中の微生物は、どんどん減っていくため、1つ目の水はけ、水もちの改善にはつながらず、土は劣化していきます。
土がカチカチになってしまったら、いくら栄養分を与えても根っこは成長しません。
逆に、水はけが良すぎて水もちが悪い土になったら、植物は乾いて枯れてしまいます。
植物にはすぐに効果はありませんが、ゆっくりと分解され土の中で長く効く。
肥料としたら、堆肥は有機肥料の栄養分として最適です。
3つ目 連作障害を防ぐ
連作障害とは、同一植物また同じ科の植物これを同じ場所で育て続けると、生育不良になり枯れてしまったり、場合によっては病気が出たり、収穫量が減ったりこのような現象になってしまうことです。
野菜ではよく言われますが、実は草花類でも多く起こります。
有名なところでは、マメ科の「スイートピー」や「ルピナス」、「アスター」ゆりの球根もよく出ます。
また、人気のバラにも連作障害は出ます。
連作障害を起こす大きな要因は、病原菌です。
微生物の中には、特定の植物に寄生して病気を発生させてしまう微生物も中にはいます。
例えば、トマトを植えたとします。
そうすると、トマトに悪さをする病原菌がトマトについてしまいます。
寄生です。
1年目はまだ障害は出ませんが、これが2年目・3年目になると一度植えた植物の根っこはどうしてもその土に残ってしまいます。
枯れた植物を抜いたとしても、細かい根っこはどうしても土の中にちぎれて残っています。
病原菌がついた根が、そのまま土の中で持ち越してしまうんです。
持ち越された病原菌は、また次の年に同じ大好きなトマトが来たら、すでにその土には
病原菌たちがいるので、さらに倍増します。
そうなるといよいよ植物本体に、障害が出てきます。
葉っぱが黄色くなったり、班点状の病気のような症状が出ます。
これを防ぐために堆肥を入れます。
堆肥を入れると、病原菌以外の微生物を増やすことができます。
微生物の種類や数が増えると、この病原菌に対抗する微生物も中にはいて増やすことができます。
このように、微生物の偏りをなくす事により堆肥を投入します。
また、堆肥によって増える微生物の種類や数が変わってきます。
よりたくさんの微生物を均等に増やしたければ、いろいろなタイプの堆肥のローテーションをオススメします。
ここから先は、実際に販売されている堆肥の実物とその性能を具体的に説明します。
栄養価の見方は窒素・リン酸・加里・(マグネシウム)で
※栄養価の見方は、窒素・リン酸・加里の数値でみてください。別の記事で説明します。
窒素(N)
植物にとって最も必要な成分。茎葉や根の生育に重要な役割を果たし、主として植物が若い時期や茎葉が展開している時期に必要なので、「葉肥」ともいう。不足すると、生育不良になる、葉が小さくなったり、色が薄くなるなどの症状が出る。過剰になると枝葉が徒長し、葉は色が濃く大きくなり、軟弱になって病害虫に侵されやすくなる。
生長に欠かせない成分
開花・結実を促す
リン酸(P)
植物の生長にかかわる栄養素で、茎葉や根の生長を助けると同時に、開花、結実を促すので、「花肥」や「実肥」とも呼ばれる。過剰でも症状は出にくいが、不足すると、葉が小型化する、花数が少なくなる、開花や結実が遅れるなどの症状が出る。
植物体を丈夫にする
カリ(K)
光合成に関係し、寒さや暑さ、病害虫に対する抵抗力をつけるので、植物を丈夫に育てるには欠かせない栄養素。特に根の発達を促進するので「根肥」とも呼ばれる。過剰でも症状は出にくいが、カルシウムやマグネシウムの吸収が阻害される。不足すると細根の生育が悪くなり、風などで倒れやすくなり、病害虫の被害を受けやすくなる。
光合成にかかわる
マグネシウム(Mg)
中量要素と呼ばれる。葉緑素(クロロフィル)の中心的な要素で、リン酸の吸収や光合成を助ける。不足すると、葉脈の間が黄色くなり、下葉が落ちやすくなる。
https://www.sc-engei.co.jp/gardeningbeginner/basics/005-003
住友化学園芸より引用
炭素窒素比(C/N費)
炭素窒素比(C/N費)
1〜100くらいで表示されています。
数値が低ければ低いほど分解がはやいです。
逆に数値が高いと分解しにくくなります。分解が遅い堆肥です。
土づくりの観点からは、分解されない堆肥の方がいいです。
はやく分解されるメリット
微生物がすぐに堆肥を分解して、植物に渡すことができます。
はやく分解されるデメリット
微生物が働かない。そのため、水はけ・水もちが改善されにくい。
はやく分解されないメリット
水はけ・水もちが改善し、団粒構造ができる。
はやく分解されないデメリット
分解されにくい堆肥は、土の中の窒素を微生物が摂ってしまう。
水はけ・水もちが悪い土の場合の土壌改良には、炭素窒素比が高い堆肥を選ぶと良いでしょう。
土壌を改良してから、栄養分を添加することをオススメします。
土壌改良と栄養補給に最適な炭素窒素比の基準
土壌改良と栄養補給に最適な炭素窒素比の基準は、
15〜20くらいです。
これを境に、低いか高いかを判断します。
10以下は低いグループです。
土壌改良はせず、すぐに栄養を渡せますという堆肥です。
逆に炭素窒素比が高い堆肥は、40〜50以上です。
こちらの堆肥は、ほぼ分解されません。
分解されるのに2年〜3年かかります。
炭素窒素比が、極端に低い堆肥や高い堆肥は特性があり、たくさん入れた時の障害が出ます。
炭素窒素比が、極端に低すぎる堆肥は一方的に植物に栄養分を投げかけるので、栄養が多すぎて病気になります。
逆に、炭素窒素比が高すぎる堆肥は、入れすぎると超分解しにくいため、微生物が増えすぎて、働きすぎて土の中の窒素を微生物が消費して、一時的に土の中から抜け落ちてしまいます。
窒素は、植物の葉や茎を育てる作用があるため、その窒素が抜け落ちる事により植物が枯れます。
炭素窒素比が、低すぎたり高すぎたりする肥料は必ず障害が出ます。
炭素窒素比は、商品やメーカーによって変わってきます。
腐葉土に関して説明すると、100%の腐葉土は炭素窒素比が高く、バーク堆肥などをブレンドしている堆肥は、バーク堆肥分炭素比が下がります。
堆肥を使う注意点
堆肥は毎年同じ堆肥を使い続けると、同じ微生物の種類ばかり集まります。
定期的に、堆肥の種類を入れ替え変える、ローテーションすることをオススメします。
いろいろな種類の微生物を繁殖させる事により、3つ目の連作障害を防げるようになります。
微生物の偏りが出にくいため、病気になりにくくなります。
動画で紹介されたボカシ肥料
その他の堆肥 腐葉土
窒素1.3%、リン酸0.5%未満、加里0.5%未満、炭素窒素比13%
窒素0.84%、リン酸0.06%未満、加里0.42%未満、炭素窒素比27.4%
その他の堆肥 牛糞
窒素1.5%、リン酸2.4%未満、加里2.6%未満、炭素窒素比11%
窒素1.1%、リン酸0.9%未満、加里2.1%未満、炭素窒素比23.5%